カンガルーアキレス
2004年から国産馬肉を発売して以来、2009年にはエゾ鹿肉の販売とペットの食餌に取組んで参りました。それと同時に私はペットフード事業部スタート直後から『食のローテーション』について深く考えてきました。
それは「1種類の主食だけを永遠に与え続けることは正しい食餌であるのか?」と考えた場合、それが馬肉だとしても厳密にいえば自然界に生息している野生動物ではありません。人間の手によって飼育されています。
かといって野生動物なら何を与えてもいいのか?というとそれも正しくはありません。そこで考えたのが生食を基本に過去オオカミが襲って食べてきたベスト3を選んでそれらの肉を交互に与えたり、あるいはそれらをミックスいることで犬がより健康に近づくのではないのかということです。
と、ベスト3を選ぶ前に@牛A豚BブロイラーC羊D兎などは除外しました。何故かといいますとオオカミはとても賢く、子孫を守るため伝染病になる低体温動物は決して襲って食べませんでした。
また抗生物質や成長ホルモン剤、抗菌剤など薬漬けされている家畜も適切ではありません。これら以外で安全な動物となると正に「馬・鹿・そしてカンガルー」なのです。偶然にも国産の馬肉と北海道産の鹿肉を扱うことが出来ましたが、これだけでは私としてはバランスのよい生食という点におきましては満足出来ませんでした。
何としてももう一種、それもカンガルー肉を手に入れる準備をしなければならなかったのです。
しかし、その道程は大変厳しいものでした。まず先にカンガルーといますと草原地帯を愛くるしく跳ね回っているイメージがありますから「え〜っ、カンガルー!?・・・可哀想。」と誰もがそう思ってしまうからです。
実際、オーストラリアでは国獣、即ち国を代表・象徴する動物ですから捕獲するだけでも罰則規定が適用される筈です。日本でいったら特別天然記念物のカモシカや丹頂鶴を捕まえてペットフードにしているようなものです。
ところが今、オーストラリアに異変が生じているのです。カンガルーの天敵だったフクロオオカミが絶滅し、ディンゴも絶滅に危惧している今、カンガルーが無尽蔵に増えてその被害が甚大になっているのです。
実際、オーストラリアの人々に聞いてみると意外なことに可哀想だ、という意見はほとんどなく、むしろ、カンガルーは害獣だとまでいいきる人もいます。特にブドウ農園では深刻な問題でブドウから葉っぱまで食い荒らしているのだそうです。また首都キャンベラでは市街地に出没し、住民が襲われる被害が出ています。
聞くところによりますとカンガルーの数はいまや牛より多くの数がいるのだそうです。そこで政府は作物や牧草、人を守るために生息数が増加傾向にあるとされるアカカンガルーやオオカンガルーなどの一部の大型種のみ駆除し始めたのです。今では普通にスーパーでカンガルー肉が食用として売られています。
私共は動物愛護の観点から最大の配慮を考え、例え増加したことで駆除されたカンガルーだからといってもそれを食用として扱うのではなく、あくまでもオオカミとほぼ同じ遺伝子を持つ犬の食事として輸入することにしました。そのことで理想の「食のローテーション」が完成するのです。
カンガルー肉はタンパク質が豊富で、脂肪分が約2%と魚より少ないのでダイエットを目指しているワンちゃんにはおススメしたい食材です。
その他にリノール酸(CLA)が他の肉に比べて多いので愛犬の健康に役立つと考えています。また野生ですから自然の餌を食べているのでエゾ鹿同様、抗生物質や食品添加物などの危険性ないことから安全な食材といわれ続けています。カンガルー肉、アキレスとジャーキーと共に発売中です。どちらも保存料や添加物等は一切使用していませんし、放射能の問題も心配はないので安心して与えることが出来ます。
理想的食のローテーション 間違っている食のローテーション カンガルージャーキー
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