コールド製法について
石鹸の製法には、油脂鹸化法と脂肪酸中和法があります。油脂鹸化法は、牛脂、ヤシ油、オリーブ油などの天然油脂と苛性ソーダを反応させて石鹸生地を作ります。脂肪酸中和法は、油脂に脂肪酸と苛性ソーダを加え中和して石鹸生地を作ります。しかし、中和法の石鹸にはグリセリンはないため保湿性のない石鹸になります。
そうして作られた石鹸生地は、次の工程で機械練りまたは棒練りの方法によって固形石鹸に加工します。この他に、石鹸生地を乾燥、粉砕してフレーク状、粉末状の製品になります。近年では油脂鹸化法とは別に、脂肪酸中和法、脂肪酸エステル鹸化法も多く行われるようになりました。
油脂鹸化法はそれに対して長時間・高温(100度)で焚く釜焚き製法画主ですが、当店の手作り石鹸は、【コールドプロセス】(冷製法)という製法で作っています。正確には釜では熱をかけませんので「釜焚き」とは微妙に違うのですが、釜で反応させその反応熱で初期鹸化をすすめていきますので「冷製釜焚き石鹸」と呼ぶことにしています。コールド製法の特徴は水と植物性油脂量に対して苛性ソーダを少なめにします。
油の温度は高温釜焚きや市販の石鹸と違い、釜で反応させその反応熱で初期鹸化を行い、冷やしながら石鹸を作っていきます。そのことで、石鹸の製造過程で出来るグリセリンや有効成分を残すことができるので“洗い心地”や“しっとり感”のある石鹸です。又、高温石鹸独特の匂いもコールドはそのようなことが少ないのが特徴です。RECTANGLEシリーズ石鹸は、ペット用以外にも人用の化粧石鹸も既に4年前から発売しています。
洗髪、そして全身にもご使用になれます。また、2度洗いすることによりメイク落としにも適しています。
洗浄後もつっぱることなく、しっとりしてくる使用感です。エデト酸塩、酸化防止剤、色素、香料などの添加物は使用していません。石鹸の製法はどれも同じではありません。文章だけを読むと、他にも『コールドプロセス』や『冷製法』でと書かれていますが、コールドプロセスも全て同じ作り方ではありません。一番の違いは「けん化率」です。コールドプロセスとは、油脂に水酸化ナトリウム(NaOH)を加えて撹拌し、直接加熱せず反応熱で塩析せずに作り上げます。油脂によって水酸化ナトリウムの投与量の違いはありますが、市場には水酸化ナトリウムを少ない量で作ったコールドプロセス石鹸があります。
例えば、油脂100に対してBRAND RECTANGLE シリーズ石鹸は100の水酸化ナトリウムを使用しています。即ち100%(安定性が高い)です。しかし、そこで80%しか使わない石鹸は、残りの20%が中性になった状態で固まり、酸化していくことになります。
色の変色、コールドなのに石鹸臭がするといった不安定な石鹸も出回っています。
けん化率を確かめた上お求めすることをお勧めします。
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