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犬の先祖はオオカミ! 2
狩りをするためには、広い縄張りが必要です。この日、ドールたちは縄張りの外までやってきました。でも様子が変です。リーダーは異変を察知したようです。どうやらトラの縄張りに入り込んでしまったようです。ドールの群れに緊張が走ります。そこに3m近い大きなトラが現れ突進してきました。逃げ惑うドール。なんとか逃げ切ることが出来ましたがトラは、ドールと同じ森に暮らし鹿を主食としています。まだ数が少ない若い群れでは大きなトラにはとても太刀打ちができません。しかし、より広い縄張りが必要になった時、トラはドールにとって避けては通ることのできない相手なのです。体重で10倍もあるトラに勝つためにはチームワークで対抗しなければなりません。獲物がたくさん集まる場所が必要ですがそんないい場所を押さえているのがトラなのです。それでも群れのリーダーは家族を引き連れ鹿を探さなければなりません。ドールの群れが広い水辺にやってきました。一番のご馳走である鹿が沢山います。
でもここもトラの縄張りのようです。トラが猛然と向かってきました。 その背後に1匹のドールが現れトラに吠え立てます。トラは狙いを変え引き返しますが1匹が追われると別の1匹がトラを挑発します。群れの皆でトラを四方から取り囲み威嚇します。相手にターゲットを縛らせない巧みな連携プレーでトラはその強さを発揮することの出来ないまま疲れ果ててしまいました。この豊かな森に350種類の鳥類や、100種類の哺乳類が生息しています。
森で最大の動物ゾウもいます。大きなものでは体重5t以上、背の高さは3mにもなります。ゾウの群れがドールの群れに近づいた時のことです。ドールはゾウに向かって突進しました。ゾウは堪らず退散します。トラやゾウと撃退をした水辺の周辺はドールたちの縄張りとして子供達が伸び伸びと遊んでいます。ドールの群れは今や森の王者です。
モンスーンが育むインドの森ニルギリ生物圏保護区は野生の王国で多くの生き物と係わりながらドールは命を繋いでいました。何者をも恐れぬ勇気と、チームワークを活かした鮮やかな狩り。群れの固い絆こそが、森を生き抜く力の源だったのです。そしてまた新しい鹿を見つけました。互いの位置や動きを把握しながら追跡し、池のほとりに追い詰められ逃げ場を失った鹿は池へ飛び込みました。仲間が池を取り囲みそしてついに捕らえました。群れのメンバー同士の固い絆が、ドールの最大の強みです。
インドの森中にすむ野生犬ドールは如何でしたでしょうか?これまで謎に満ちた暮らしぶりを垣間見ることができました。特に狩りに関してはこれまで触れてきた「犬種は哺乳網食肉目イヌ科に属する動物で、本来、草食動物を生のまま肉や内臓を食べることによって発酵物や食物酵素を栄養素として摂取していた。」ということがよく理解出来ると思います。
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