野生の犬について (4)
ジャルワディーという村では原始犬の子孫と思われる野生の犬たちが、今も元気に活躍しています。
世界には、何千年も前から同じ民族が住んでいるような古い村には、その土地に古来から生息する野生の犬がいます。
その犬が原始的な犬かどうかは住民の暮らしで分かります。
それは人間が最初に飼った動物が犬だからです。
人間は犬と共に歩んできたともいえるのです。
ではどんな野生動物から犬に進化してきたのでしょうか?
イヌ科に属するのは、以外に多くジャッカル・キツネ・コヨーテ・オオカミなど約35種に及びます。
その中で最も有力視されているのがオオカミが犬になったという説です。
説によると最後の氷河期が終わる頃に人間がオオカミを手なづけたといわれています。
ところが、困ったことにオオカミは1種類ではないのですね。
オオカミというのは世界で最も広範囲に生息する哺乳類であり、どのオオカミが犬になったのか、という問題にまで発展してしまうのです。
専門家はアジアや中東で見られるような小柄で単体行動を好むようなオオカミこそが人間と接触した最初の固体であると推測しています。その証拠は化石にあります。
イスラエルで子供のオオカミと思われる1万2千年前の骨が発掘されました。
驚くべきとこは、隣に埋まっていたもう一対の骨でした。人間の骨が寄り添うように眠っていたのです。
この状況からすると危険なオオカミの横に埋葬されることは考えられませんから、その時点ですでにほぼ家畜化された犬の始まりではないでしょうか?
もし中東が犬の発祥地であるのなら、この中東のどこかに原始犬の子孫が生存しているかもしれません。
テルアビブとエルサレムを結ぶ道路沿いにある犬舎には古代犬が沢山います。
カナン・ドッグという種類の犬です。
この犬の歴史は古く、聖書の時代までさかのぼります。聖書の中に出てくるカナンがそれにあたります。
その犬舎は公式に認められた数少ない古代犬種の1つ、カナン・ドッグのトップブリーダーです。
しかし、野生種は消えつつあり繁殖の将来は残された固体にかかっています。
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